【IPv6超入門】フレッツ光が”遅くならない”「IPv4 over IPv6」の仕組みとサービス徹底解説

「IPv6ファン!」へようこそ!

  • フレッツ光が夜になると遅くなって動画も見れない!と嘆いている方。
  • 最近よく聞く「IPv4 over IPv6」「v6プラス」って何?と思っている方。

このサイトはそんなフレッツ光を速くする(!?)「IPv4 over IPv6」の仕組みとサービスを徹底解説するサイトです。

「ウチのフレッツ光は遅くないぞ!」「速けりゃ仕組みなんてどうでもいいんだよ!」という方はこちらへどうぞ。

なぜ「IPv4 over IPv6」が注目されている?フレッツ光の問題点

【問題定義】夜になるとフレッツ光が遅くなる・動画が止まる!

現在、フレッツ光は夜になると通信速度が遅くなります。

明け方やお昼はそこそこ快適なのに、夜になると動画もまともに見れないほど遅くなります。

こんな経験をした人に「IPv4 over IPv6」をおすすめします。

【原因】インターネット接続のための「PPPoE認証」が混雑

夜になるとフレッツ光が遅くなる、その原因はわかっています。

フレッツ光網とインターネットの接続地点には「PPPoE認証」というネット接続に必要な認証機能があります。

この「PPPoE認証」は通信するたびに認証が行われます。

スマホ・動画・音楽コンテンツなどの爆発的な普及で、特に利用者が増える夜になるとデータ通信が多くなり、この「PPPoE認証」の認証行為が追い付かなくなり、通信が待たされてしまいます。

この「PPPoE認証」での認証待ちが通信速度低下の原因です。

フレッツ光網とインターネット接続地点の「PPPoE認証」の混雑(認証待ち)が速度低下の原因

【課題】じゃ「PPPoE認証」しなければいいじゃない!

フレッツ光回線が遅いのではなく「PPPoE認証」の認証待ちによって通信速度が遅くなるなら、「PPPoE認証しなければいいじゃないか!」「そもそも認証って必要なのか?」という話になります。

認証は必要なの?

インターネットは世界中に張り巡らされた回線網です。

そこに接続する場合には「誰の通信なのか?」を特定するための「認証」は必ず必要です。

2つの認証方式「PPPoE認証」と「IPoE認証」

インターネットに接続するときは必ず「認証」が必要、ではその認証方式はどんなのがあるの?

まず古い認証規格「PPPoE認証」と新しい認証規格「IPoE認証」の2つがあります。

「PPPoE認証」はデータ通信のたびに認証が必要

古い認証規格「PPPoE認証」はデータ通信が行われるたびに(すべてのデータ通信で)「利用者IDとパスワードによる認証」が行われます。

このため、現在フレッツ光ではPPPoE認証が混雑し、特に利用者が増える夜間において通信速度が遅くなっている、という状況です。

「IPoE認証」は事前に認証

一方、新しい認証規格「IPoE認証」はデータ通信のたびに認証されるのではなく、自宅に設置してあるルーターが事前にNTT東西により認証される仕組みです。

事前に一度だけ認証されるため、データ通信のたびに認証行為が行われません。

この仕組みにより、どれだけデータ通信が増えても「IPoE認証」では「認証の混雑・待ち」が発生しません

IPv6通信のIPoE認証なら「PPPoE認証」不要

現在のインターネット通信の主流は「IPv4通信」です。

IPv4通信はその通信規格上「PPPoE認証」が必ず必要、とされています。

一方、新しい通信規格「IPv6通信」では「PPPoE認証」に加えて「IPoE認証」という認証方式が利用できます。

そう、IPv6通信であれば「IPoE認証」により接続認証することで、混雑している「PPPoE認証」を迂回できるわけです。

IPv6通信で「IPoE認証」を使えば、混雑している「PPPoE認証」を迂回できれば、フレッツ光は速度低下しないことになるじゃないですかっ!

でもそれじゃIPv4サイトは利用できない

でもちょっと待ってください。

IPv4通信はIPv4サイト・サービスを利用できます。

IPv6通信はIPv6サイト・サービスを利用できます。

さっきも言ったように、「現在のインターネットの主流はまだまだIPv4通信が主流」です。

IPv6通信を使った場合は世の中の多くのIPv4サイト・サービスを利用できなく(接続できなく)なってしまいます

それじゃフレッツ光が速くなっても(遅くならなくても)意味がないじゃないですか。

じゃ、IPv4通信もIPv6通信になりすませばいいんじゃない?

そこで考えられるのが「じゃ、認証するときだけIPv4通信もIPv6通信のふりをする」でいいんじゃない?

と、何の解決にもならないようなこの考えが「IPv4 over IPv6」の考え方です(笑)。

IPv4通信だとフレッツ光網とインターネットの接続地点で「PPPoE認証」が行われます。

この「PPPoE認証」を通過するときだけ「IPv4通信でもIPv6通信のふりをする」ことができれば、混雑している「PPPoE認証」を迂回でき、かつIPv4サイトを利用することができるわけです。

【解決】「IPv4 over IPv6」でなりすまして「PPPoE認証」を迂回

さて、フレッツ光が遅くなる原因と解決課題が整理されました。

原因
  • PPPoE認証が混雑している
    ⇒ データ通信のたびに「ID/パスワード」で認証しているから
課題
  • フレッツ光とインターネットの接点(プロバイダー)では認証チェックが必要
  • プロバイダーはIPv4/PPPoE認証のデータは「PPPoE認証」で認証チェックする
  • プロバイダーはIPv6/IPoE認証のデータは認証チェックしない
    ※すでに認証されているので
  • つまりIPv6/IPoE認証ならフレッツ光の混雑を迂回できる
  • だけど、IPoE認証はIPv6通信でのみ利用可能、現在の主流はまだまだIPv4通信

ここまで整理されました。

このことから考えられる解決策は以下のようになります。

IPv4通信をIPv6通信になりすませばいいんじゃない?

  • プロバイダーを通過する時点でIPv6/IPoE認証なら混雑を回避できる
  • ならば、プロバイダーを通過するまでIPv4通信をIPv6通信のふりをすればいいじゃないかっ!
  • プロバイダーをIPv6通信として通過した後にIPv4通信に戻せばIPv4サイトも利用できるよね!

こんな小学生の発想みたいな考えが「IPv4 over IPv6」の考えになります。

プロバイダーの仕組みと役割

インターネットを利用するためにはフレッツ光とインターネットを接続してくれるプロバイダーが必要です。

プロバイダーは単に通信をつなぐだけでなく、その時(プロバイダーを通過するとき)の認証チェックを行います。

PPPoE認証方式(IPv4/IPv6)での通信であればプロバイダーは「利用者ID/パスワードでPPPoE認証」を行います(ここが混雑している)。

IPoE認証方式(IPv6)での通信であれば、プロバイダーは認証行為を行いません(すでに自宅のルーターが認証されているため)。

プロバイダーの認証混雑を迂回する仕組み

自宅からプロバイダーまで(およびプロバイダーから自宅まで)はIPv4通信であってもIPv6通信のふりをする(IPv6アドレスヘッダを付与する)ことで、IPoE認証とする(PPPoE認証しない)。

プロバイダーからインターネットへ出ていく時点でIPv6アドレスヘッダを取り除く(IPv4通信に戻す)。

この行為により、IPv4通信であってもPPPoE認証を行わずに(混雑を迂回)フレッツ光本来の高速通信を利用できる、という仕組みです。

「IPv4 over IPv6」を正しく理解する

IPv4/PPPoE認証とIPv6/IPoE認証の違い⇒超重要

「IPv4通信」「IPv6通信」とか「PPPoE認証」「IPoE認証」などの言葉がでてきました。

この章では、これらの用語について説明していきます。

IPv4通信とIPv6通信

インターネットを利用するためには通信を特定するアドレス(住所)が必要です。

古い規格である「IPv4アドレス」と新しい規格である「IPv6アドレス」があります。

IPv4アドレスとIPv6アドレスでは、たとえば以下のような違いがあります。

IPv4アドレス例192.168.11.1
IPv6アドレス例fe80::a914:a335:590a:b163%10

IPv4アドレスを使ってインターネット通信するのがIPv4通信です。

IPv6アドレスを使ってインターネット通信するのがIPv6通信です。

IPv4アドレスの枯渇問題

IPv4アドレスとIPv6アドレスを見るとわかるように、IPv4アドレスは比較的シンプルですがIPv6アドレスは非常に複雑です。

言い換えると「IPv4アドレスはあまりたくさん使えない」「IPv6アドレスはたくさん使える」となります。

現在インターネットの普及によりIPv4アドレスが枯渇(足りなく)しそうになっています。

そのため、日本をはじめ世界中で「IPv4からIPv6へ移行する」という施策がとられています。

しかし、まだまだ主流はIPv4

インターネットを使うとさまざまなサービスを利用することができます。

この時、IPv4に対応したサイト・サービスはIPv4通信でしか利用できません。

IPv6に対応したサイト・サービスはIPv6通信でしか利用できません。

Google・Twitter・Facebookなどの大手サービスはすでにIPv4/IPv6両対応していますが、多くのサイトはまだまだIPv4のみ対応という状況です。

なので、まだまだIPv4通信は捨てられない(IPv6通信に移行できない)という現実があります。

  • IPv4通信は電話とモデム時代からの古い通信規格
  • IPv6通信は常時接続(自宅ルーター)時代の新しい通信規格
  • IPv4アドレスは枯渇しそう!(ネットが使えなくなる!)
  • 時代はIPv4からIPv6へ!
  • でもなかなかIPv6移行が進まない・・・

PPPoE認証とIPoE認証

インターネットを利用するためには「認証」が必要です。

「認証」とは誰の通信データなのか?を特定することです。

PPPoE認証は電話とモデムのための規格

古い通信規格「IPv4通信」では認証は「PPPoE認証」のみ利用できます。

「PPPoE認証」ではデータ通信のたびに(通信するたびに)利用者IDとパスワードによりデータベースにアクセスして認証行為を行います。

なぜこんな面倒なことをやっているのか、というと昔はインターネットは電話回線で接続していたからです。

現在はほとんどのインターネット接続が常時接続(いつでも接続している)ですが、昔は必要な時だけ電話(とモデム)を使ってインターネットに接続していました。

だから、IPv4通信は接続のたびに認証が必要、という規格になっています。

IPoE認証は常時接続のための規格

現在ではインターネット接続はほとんどが常時接続となっています。

自宅のルーターが一日中インターネットに接続している状態で、たとえデータ通信をしていなくてもインターネットには接続されているのが「常時接続」です。

この常時接続の状態であれば、ずっと接続しているので「接続・通信のたびに認証」する必要はありません。

そう、最初に一回だけ自宅のルーターを認証してあげれば良いのです。

この認証の仕組みがIPoE認証です。

IPoE認証を利用するために、私たちはNTT東西へ「IPv6オプション」の利用登録を行います(登録費・月額費用無料)。

「IPv6オプション」に登録することで、自宅のルーターがNTT東西により認証されるため、通信のたびに認証する必要がなくなります。

  • PPPoE認証は電話とモデム時代からの古い認証規格
    ⇒ データ通信の都度認証
  • IPoE認証は常時接続(自宅ルーター)時代の新しい認証規格
    ⇒ 自宅のルーターを認証
  • PPPoE認証はIPv4通信/IPv6通信で利用可能
  • IPoE認証はIPv6通信でのみ利用可能

「IPv4 over IPv6」の本来の目的と成果

「IPv4 over IPv6」「v6プラス」などの技術・サービスはフレッツ光の速度低下を解決してくれる技術・サービスですが、本来の目的はそんなものではありません。

この章では「IPv4 over IPv6」の本来の目的について説明します。

本来の目的「ゆるやかにIPv6環境へ移行」

「IPv4 over IPv6」「v6プラス」「Transix」などの言葉がネット上で見かけるようになりました。

これらは、利用者の急増で認証混雑が発生し夜間の通信速度が遅くなるフレッツ光の救世主として扱われています。

ですが、本来「IPv4 over IPv6」「v6プラス」などはフレッツ光を速くする(遅くしない)ための技術ではありません。

本来の目的は「IPv4アドレスを使わない」というのが目的です。

「IPv4 over IPv6」は本来IPv4アドレスはいらない(はず)

「IPv4 over IPv6」の考え方は「自宅からプロバイダーまでは、IPv4通信でもIPv6通信のふりをする」です。

言い換えると「自宅からプロバイダーまではIPv4アドレスを使わない」ということになります。

「IPv4 over IPv6」であればIPv4アドレスはプロバイダーで変換すればよいので、基本的に自宅のルーターにIPv4アドレスを付与する必要がありません(本来は・・・)。

本来の目的は「IPv4アドレスの枯渇を防ぐ」

現在、プロバイダーは利用者の自宅ルーターや利用機器それぞれにIPv4アドレスを付与しないといけないので膨大なIPv4アドレスをプールしています。

しかし「IPv4 over IPv6」による通信が広がることで、多くのIPv4アドレスを開放することができます。

そう、「IPv4 over IPv6」の本来の目的は「IPv4アドレスの枯渇を防ぐ」のが本来の目的なのです。

副産物1:「フレッツ光が遅くならない」

「IPv4アドレスの枯渇を防ぐ」のが本来の目的ですが、その仕組み上「PPPoE認証を行わない」「IPoE認証を行う」という仕組みにより、思わぬ副産物が出来上がりました。

まず副産物の一つ目が現在注目されている理由である「フレッツ光が速くなる(遅くならない)」という副産物です。

「IPv4 over IPv6」はプロバイダーを通過するまでIPv6通信のふりをすることで「PPPoE認証」ではなく「IPoE認証」を利用する仕組みです。

この「PPPoE認証を利用しない」という仕組みにより、フレッツ光の速度低下の原因である「PPPoE認証の混雑」を迂回することができました。

副産物2:「フレッツ光の速度制限を迂回できる」

もうひとつ副産物があります。

少し古いフレッツ光の回線品目には、本来上り・下りともに1Gbpsの性能があるにも関わらず「下り200Mbpsに速度制限」して提供している回線品目があります。

以下のようにフレッツ光の「ファミリーハイスピードタイプ」「マンションハイスピードタイプ」では、フレッツ光回線自体は「上り最大200Mbps/下り最大1Gbps」の能力を持っているにもかかわらず、利用者には「上り最大200Mbps/下り最大200Mbps」と下り速度を制限して(遅くして)提供しています。

フレッツ光ネクスト回線タイプIPv4(PPPoE)速度
(上段:上り/下段:下り)
IPv6(IPoE)速度
(上段:上り/下段:下り)
ファミリータイプ100Mbps
100Mbps
100Mbps
100Mbps
マンションタイプ100Mbps
100Mbps
100Mbps
100Mbps
ファミリーハイスピードタイプ200Mbps
200Mbps
200Mbps
1Gbps
マンションハイスピードタイプ200Mbps
200Mbps
200Mbps
1Gbps
ファミリースーパーハイスピードタイプ隼1Gbps
1Gbps
1Gbps
1Gbps
マンションスーパーハイスピードタイプ隼1Gbps
1Gbps
1Gbps
1Gbps
ギガファミリー1Gbps
1Gbps
1Gbps
1Gbps
ギガマンション1Gbps
1Gbps
1Gbps
1Gbps

この「下り200Mbpsに速度制限」する仕組みはPPPoE認証と同時に行われています。

つまり「IPv4 over IPv6」であれば速度制限の仕組みであるPPPoE認証を迂回することで、速度制限の対象外となりフレッツ光回線の本来の性能(最大1Gbps)が利用できる、という副産物です。

  • 「IPv4 over IPv6」は自宅・プロバイダー間をIPv6で通信する
    ⇒ つまり(基本的には)自宅ルーターにIPv4アドレス不要
  • 「IPv4 over IPv6」の本来の目的は「IPv4からIPv6へゆるやかに移行する」こと
  • (副産物)「PPPoE認証を使わない(IPoE認証)」であることから、フレッツ光の混雑を迂回できる
  • (副産物)「PPPoE認証を使わない(IPoE認証)」であることから、フレッツ光の速度制限を回避(一部回線品目)

「IPv4 over IPv6」のなりすまし技術

「なりすます」ってどういうこと?

IPv4通信のデータ通信の仕組み

IPv4通信の場合、以下のようなデータが流れます(右が進行方向)。

送受信データIPv4アドレスヘッダ進行方向⇒

IPv4アドレスヘッダがあることで、通信先(サービス)と通信元(利用者)のアドレスが保持されると同時に、このデータ通信がIPv4通信であることを知らせます。

IPv6通信のデータ通信の仕組み

また、IPv6通信の場合、以下のようなデータが流れます(右が進行方向)。

送受信データIPv6アドレスヘッダ進行方向⇒

IPv6アドレスヘッダがあることで、通信先(サービス)と通信元(利用者)のアドレスが保持されると同時に、このデータ通信がIPv6通信であることを知らせます。

IPv4通信がIPv6通信に成りすました場合のデータ通信の仕組み

そして「IPv4通信がIPv6通信になりすます」というのは、以下のようなデータを流すということです(右が進行方向)。

送受信データIPv4アドレスヘッダIPv6アドレスヘッダ進行方向⇒

IPv6アドレスヘッダがあることで、通信先(サービス)と通信元(利用者)のアドレスが保持されると同時に、このデータ通信がIPv6通信であることを知らせます。

しかし、その後ろ(左側)にはIPv4アドレスヘッダがあるので、IPv6アドレスヘッダを取り除くとIPv4通信と同じになります。

データ送信時(自宅⇒インターネット)の場合はプロバイダーは「IPv6アドレスヘッダ」を取り除くことで、インターネット上ではIPv4通信となります。

送受信データIPv4アドレスヘッダIPv6アドレスヘッダ
※プロバイダーが取り除く
進行方向⇒

また、データ受信時(インターネット⇒自宅)の場合はプロバイダーは「IPv6アドレスヘッダ」を付与することで、プロバイダー・自宅間はIPv6通信となります。

送受信データIPv4アドレスヘッダIPv6アドレスヘッダ
※プロバイダーが付与する
進行方向⇒
「IPv4通信がIPv6通信になりすます」とは?

  • IPv4通信の場合にIPv4通信データの先頭にIPv6アドレスヘッダをつけること
  • データ通信の先頭がIPv6アドレスヘッダなら(IPv4データ通信であっても)IPv6通信とみなされる(なりすます)
  • データ通信の先頭からIPv6アドレスヘッダを取り除けば(先頭がIPv4アドレスヘッダになれば)IPv4通信になる

IPv4アドレスの「グローバルアドレス」と「ローカルアドレス」

ここでちょっと「IPv4 over IPv6」の話からはずれ、現在主流のIPv4通信のIPv4アドレスについて考えてみます。

先述のように、IPv4通信はデータ通信パケットの先頭にIPv4アドレスヘッダが付与されています。

IPv4アドレスヘッダには送信元(利用者)と送信先(サイト・サービス)のIPv4アドレスが記録されています。

IPv4通信でのアドレス(機器)特定の仕組み

ここで、IPv4アドレスとは「192.168.1.1」のようなアドレスだと説明しましたが、正確には「IPv4アドレスとポート番号」でアドレス特定しています。

たとえば「https://www.yahoo.co.jp:8080」というアドレスで「www.yahoo.co.jp」がIPv4アドレスであり「8080」がポート番号です。

つまり、利用者のルーターやスマホ機器などを特定するIPv4アドレスは「IPv4アドレスとポート番号」で最終特定される仕組みです。

グローバルIPアドレスとローカルIPアドレス

現在主流のIPv4通信では、「グローバルIPアドレス」と「ローカルIPアドレス」があります。

グローバルIPアドレスとは世界中で共通に認識されるIPアドレスで、世界に1個しかありません。

ローカルIPアドレスとはプロバイダー契約者内で共有される、プロバイダーが仮発行するIPアドレスで、自分以外にも同じIPv4アドレスの利用者が存在する可能性があります。

ローカルIPアドレスでは自分のルーターを特定できないじゃないか!と思うかもしれませんが、先述の通り「IPv4アドレスとポート番号」で特定するため問題ありません。

自宅のルーターやスマホ機器などにグローバルIPアドレスが付与されるのか、ローカルIPアドレスが付与されるのかはプロバイダーの仕組みによって異なります。

  • グローバルIPv4アドレスは世界共通のIPv4アドレス
  • ローカルIPv4アドレスはプロバイダー内での独自IPアドレス
グローバルIPアドレスを付与するプロバイダー

自宅のルーターにグローバルIPアドレスを付与するかローカルIPアドレスを付与するかはプロバイダーの仕組みによって異なります。

どちらのアドレスが付与されても、インターネットをちゃんと使うことができます。

ですが、自宅のルーターにグローバルIPアドレスを付与するプロバイダーでは契約者全員のルーターにグローバルIPv4アドレス(個別のIPv4アドレス)を付与しないといけないので、大量のIPv4アドレスをプールしておく必要があります。

ローカルIPアドレスを付与するプロバイダー

一方で、契約者の自宅ルーターにローカルIPアドレス(共通のIPアドレス)を付与するプロバイダーもあります。

この場合、自分以外の契約者にも同じIPv4アドレスが付与されていますが、通信上は「IPv4アドレスとポート番号」で特定するため通信上の問題はありません。

ローカルIPアドレスはプロバイダーがプロバイダーネットワーク内でだけ使うIPアドレスであるため、グローバルIPアドレスをたくさんプールしておく必要がありません。

MAP-EとDS-Lite

ここで「IPv4 over IPv6」の話に戻ります。

この「IPv4アドレスはグローバルアドレスかローカルアドレス化」は「IPv4 over IPv6」においても仕組みの違いとなります。

送受信データIPv4アドレスヘッダ
※グローバル?ローカル?
IPv6アドレスヘッダ進行方向⇒

グローバルIPv4アドレスの場合には自宅ルーターに付与されているグローバルIPv4アドレスがそのまま付与されます。

ローカルIPv4アドレス(とポート番号)の場合には、それを管理しているプロバイダー(VNE)がローカルIPv4アドレス(プロバイダ独自アドレス)をグローバルIPv4アドレス(世界共通のIPアドレス)へ変換します。

この仕組みの違いにより、「IPv4 over IPv6」の技術は大きく「MAP-e」と「DS-Lite」という2つの規格(RFC規格)に分けられます。

「MAP-e」ではルーターに付与されたグローバルIPv4アドレスが使われます。

「DS-Lite」ではプロバイダーネットワーク内ではローカルIPv4アドレス、インターネット上ではグローバルIPv4アドレスと、プロバイダー(VNE)がアドレス変換を行います。

  • 「IPv4 over IPv6」は大きく「MAP-e」と「DS-Lite」の2つの規格(RFC規格)に分けられる
  • 「MAP-e」は自宅ルーターのグローバルIPv4アドレスが利用される
  • 「DS-Lite」では自宅ルーターのローカルIPv4アドレスとインターネット上でのグローバルIPv4アドレスの変換が行われる(プロバイダー内にて)

そして「MAP-e」規格の代表的サービスが「v6プラス」であり、「DS-Lite」規格の代表的サービスが「Transix」です。

どんなサービスがある?「v6プラス」「Transix」その他モロモロ

「IPv4 over IPv6」を実現するための規格の代表格が「MAP-e」と「DS-Lite」です。

そして、両規格に沿った次のようなサービスが提供されています。

規格サービス提供元(VNE)
MAP-ev6プラスJPNE(Japan Network Enabler)
IPv6オプションビッグローブ
OCNバーチャルコネクトNTTコミュニケーションズ
DS-LiteTransixインターネットマルチフィード
クロスパスアルテリア・ネットワークス

一番速いサービスは?⇒どれも同じです

ここで気になるのが「どのサービスを使えばフレッツ光が一番速くなるの?」という点です。

答えは「どのサービスを使っても速さは同じです」となります。

「IPv4 over IPv6」は「フレッツ光を速くする」ではなく「フレッツ光を遅くしない(混雑を迂回する)」という技術です。

技術的な違いはあっても、結局は「混雑しているPPPoE認証を迂回する」というだけの仕組みなので、どのサービスを使っても同じです。

使い勝手が良いサービスは?⇒MAP-eです

一方、「どのサービスが使い勝手がいいの?」となると少し話が違ってきます。

たとえば、ネットゲームを利用しているユーザーでは、特定のゲームにおいて「ポート開放」が必要となる場合があります。

また、自宅サーバーを設置したり、自宅内にウェブカメラを設置して外出先から見る場合など、いくつかの場合で「ポート開放」が必要となる場合があります。

「DS-Lite」規格ではIPv4アドレスに加えてポート番号までプロバイダー(VNE)が管理しているので、利用者が自由にポート開放することができません。

「MAP-e」規格でも同様に「自由にポート開放」はできませんが「ある程度のポート開放」はできます。

「ある程度のポート開放」ということで、「ではどのポート番号が解放できる?」という点においては利用者それぞれで異なりますが、とにかく「ある程度」はポート開放可能です。

よって、ポート開放の面からは「DS-LIteより多少はMAP-eの方がポート開放できる可能性が高い」と言えます。

本来の目的に貢献しているのは?⇒ DS-Liteです

先述したように「IPv4 over IPv6」の本来の目的は「ゆるやかにIPv4からIPv6に移行する」です。

まだまだIPv4サイト・サービスが主流の現在のインターネットにおいて、IPv6通信でもIPv4サービス・サイトを使えるようにすることで、ゆるやかにIPv6環境へ移行していくための仕組みが「IPv4 over IPv6」です。

言い換えると「IPv4アドレスを使わない仕組み」を構築するのが「IPv4 over IPv6」の本来の目的です。

「MAP-e」は仕組み上、プロバイダー(VNE)は利用者ルーターへIPv4グローバルアドレスを付与するため、大量のIPv4グローバルアドレスをプールしています。

「DS-Lite」は仕組み上、利用者ルーターへはローカルIPアドレスを付与することで、多くのIPv4アドレスを開放することができます。

よって、「IPv4 over IPv6」本来の目的をより達成しているのは(インターネット社会貢献しているのは)「DS-Lite」規格である、と言えます。

「IPv4 over IPv6」ネットの誤解

「v6プラスは利用者が少ないから速くなる!」←ウソ

ネット上のウソ

v6プラスは新技術でまだ利用者が少ないため速い!

じゃ、v6プラス(IPv4 over IPv6)を使っても、そのうち(利用者が増えたら)またフレッツ光は遅くなるの?という話になっちゃいます。

利用者が増えても遅くなりません!

「v6プラス」や「Transix」などの「IPv4 over IPv6」は利用者が少ないから速いのではなく、通信上の混雑の原因となっているPPPoE認証地点を通らない(迂回する)から速い(遅くならない)のです。

利用者が増えても混雑しないから速いままです。

「v6プラスで速くなる!」←ウソ

ネット上のウソ

v6プラスでフレッツ光は速くなる!

このページを読んでいただけるとわかるように、「v6プラス」や「Transix」などの「IPv4 over IPv6」は「フレッツ光を速くする技術」ではなく「フレッツ光が遅くならない技術」です。

「遅くならない」ことでフレッツ光本来の速さを維持する、という技術です。

本サイトでも「速くなる!」と記載している部分はあるのですが、まぁ、表現としてはそのほうがわかりやすいので「重箱の隅」なのですが・・・(笑)

ただ、正確に表現すると「v6プラス(IPv4 over IPv6)はフレッツ光の混雑(PPPoE認証)を回避(迂回)できる(遅くならない)」という技術であることを理解しておいてください。

「auひかりもv6プラス対応」←ウソ

ネット上のウソ

auひかりはv6プラス(IPv4 over IPv6)に対応している

こんな説明をしているブログがありますが、誤りです。

おそらく、auひかりの公式サイトでの説明を誤解釈していると思われます。

IPv6:ネットサービス(光ファイバー auひかり) | KDDI(au)

以下の記載があります。

広がるインターネットサービス
インターネットサービスがスタートした時には想像ができなかったくらい、多くの機器をインターネットに接続し、利用するシーンが増えてきています。

auひかりでは、今後ますます増えていくインターネット利用に対応するため、いちはやく次世代規格(IPv6)によるサービスを提供しています。

現在の規格(IPv4)に加えて次世代規格(IPv6)も対応できる方式(デュアルスタック)を採用しているため、規格を意識せず安心してご利用いただけます。

「次世代規格IPv6対応」という記載があることから「v6プラス対応」と誤解していると思われますが、ちゃんと「デュアルスタック方式」と記載されています。

「デュアルスタック方式」とは「IPv4通信はIPv4通信」「IPv6通信はIPv6通信」と、どちらの規格通信にも両対応している、というだけの通信方式です。

「デュアルスタック方式」ではIPv4通信はIPv4(PPPoE認証)となるため、フレッツ光の速度低下の原因である「PPPoE認証」を迂回することはできません。

また、auひかりだけでなく関西電力系の「eoひかり」を紹介しているブログでも同様に「eoひかりはv6プラス(IPv4 over IPv6)対応」と説明しているものがありますが、これも誤りです。

「eoひかり」もauひかり同様、デュアルスタック方式でのIPv6対応なのでIPv4通信はPPPoE認証となります。

ただし、auひかりもeoひかりもフレッツ光ほど利用者が多くないため、「PPPoE認証」の混雑もあまりないようです。

「IPv4 over IPv6」を使ってみたい!どうする?

「IPv4 over IPv6」の利用に必要なもの

「v6プラス」や「Transix」などの「IPv4 over IPv6」を使ってみるために必要なもの(こと)は以下の3つです。

これだけあれば「IPv4 over IPv6」が利用できる!

  • NTT東西「IPv6オプション(無料)」登録
  • IPv4 over IPv6対応プロバイダー契約
  • IPv4 over IPv6対応ルーター

これら3つを順番に説明していきます。

NTTへの「IPv6オプション」利用登録

「IPv4 over IPv6」サービスは、NTTフレッツ光回線のIPv6通信基盤を使ったサービスになります。

そのため、NTT東西との「IPv6オプション」の利用登録が必要です。

利用登録することで自宅のルーターがNTT東西により認証され(IPoE認証)、混雑の原因となる認証(PPPoE認証)を迂回できる仕組みになっています。

利用登録が必要ですが、登録料や月額料金は無料です。

そして、ほぼすべての場合においてこの「IPv6オプション」の登録はプロバイダーが手続き代行してくれます。

次節の「対応プロバイダー」と契約することで、プロバイダーがNTT東西へ代理登録してくれます。

「IPv4 over IPv6」対応サービス

「IPv4 over IPv6」対応サービスを提供しているプロバイダーとの契約が必要です。

「IPv6 over IPv6」対応サービスとは「v6プラス」や「Transix」など複数のサービスがあり、以下のサービスが提供されています。

IPv4 over IPv6サービス提供プロバイダ(一例)
v6プラス
  • GMOとくとくBB
  • So-net
Transix
  • IIJ光
IPv6オプション
  • BIGLOBE光
OCNバーチャルコネクト
  • ぷらら光
クロスパス
  • 楽天ひかり
IPv6高速ハイブリッド IPv6 IPoE + IPv4
  • ソフトバンク光
  • Yahoo!BB光

いろいろあってわからない!どれが速いの?

複数のサービスがあるのでよくわかりませんよね。

「どれが速いの?」となると「どれも全部一緒です」という答えになります。

「IPv4 over IPv6」は「フレッツ光が速くなる」ではなく「フレッツ光が遅くならない」サービスです。

いろんなサービスがありますが、やってることは全部同じで「混雑しているPPPoEを回避(迂回)する」というだけなので、サービスによる通信速度の違いはありません。

スマホとセットで選ぶなら?

光回線を選ぶときにはご利用のスマホとセット割引が提供されているサービスを選ぶと良いでしょう。

ご利用のスマホ光回線IPv4 over IPv6サービス
ドコモ
※ドコモ光セット割
GMOとくとくBB×ドコモ光v6プラス
au
※auスマートバリュー
※auセット割
BIGLOBE光IPv6オプション
ソフトバンク
※おうち割
ソフトバンク光IPv6高速ハイブリッドIPv6/IPoE+IPv4

迷ったら「v6プラス」

ただ、よくわからないときは一番シェアが高い「v6プラス」を選ぶと良いでしょう。

「v6プラス」が一番優れている!というわけではなく、「v6プラス」が一番シェアが高いためネット上での情報が豊富にあるからです。

「IPv4 over IPv6」対応ルーター

「v6プラス」や「Transix」などの「IPv4 over IPv6」サービスを利用するためには対応ルーターが必要となります。

対応ルーターというとなんだか特別な高価なルーターのように感じますが、現在市販されているルーターは大体すべての「IPv4 over IPv6」サービスに対応しています。

また、古いルーターでもファームウェアのアップデートで対応している場合も多く、現在自宅で利用しているルーターもすでに対応済という場合が多いでしょう。

v6プラス(IPv6/IPv4インターネットサービス) | JPNE

transix IPv4接続(DS-Lite) | インターネットマルチフィード

IPv6オプションに対応しているルータを教えてほしい | ビッグローブ

楽天ひかりのIPv6(クロスパス)対応ルーター | 楽天モバイル

光電話をご利用なら対応ルーターは不要

フレッツ光と同時に光電話をご利用の場合には「IPv4 over IPv6」対応ルーターは必要ありません。

光電話をオプション契約するとNTTから「光電話対応機器」という機器が提供されます。

この「光電話対応機器」が「IPv4 over IPv6」対応ルーターとしての機能を持っているため、光電話をオプション契約している場合(光電話対応機器がレンタルされている場合)は別途対応ルーターは必要ありません。

ソフトバンク光の対応ルーターは市販されていない

ただし注意すべきはソフトバンク光です。

ソフトバンク光・Yahoo!BB光はソフトバンク系列の「IPv4 over IPv6」サービスである「IPv6高速ハイブリッドIPv6/IPoE+IPv4」を提供しています。

この「IPv6高速ハイブリッドIPv6/IPoE+IPv4」対応ルーターは市販されていません。

では、どうすればいいの?

ソフトバンク光・Yahoo!BB光ではオプション提供される「光BBユニット」が対応ルーターとなります。

市販品としては販売しておらず、ソフトバンク光・Yahoo!BB光のオプションとして提供されています。

おすすめの対応ルーターは?

6プラス対応ルーターは市販されていてあまり高くもありません。

例えば、汎用クラスのv6プラス対応WiFiルーターではれば、以下の「I-O DATA WG-AN1167GR/2」などが実績もあり価格も安くおすすめです。

また、「自宅が広い」「速いWiFiが欲しい」ということであれば、高級クラスの「NEC Aterm PA-WX6000HP」あたりがおすすめ、最新の高速規格対応と遠くまで飛ぶWiFiが特徴のルーターです。

v6プラス対応ルーターはv6プラス開発元のJPNEが動作確認したものが公開されています。

対応ルーターを無料レンタルしてくれるプロバイダーもある

また、多くのプロバイダーが自社のサービスに対応したルーターを有償・無償でレンタルしてくれます。

有償でのレンタルの場合には市販品を購入してもあまり高くないのでレンタル料を考えると購入した方が良いでしょう。

無料レンタルしてくれるプロバイダーも多く、この場合はサポートも受けられるので、対応ルーター無料レンタルを提供している場合は借りてみるのがおすすめです。

まとめ、すべてが揃ったプロバイダー

フレッツ光を提供するプロバイダーでは、ほとんどのプロバイダーが「IPv4 over IPv6」のサービスを提供しています。

そして、多くのプロバイダーが対応ルーターを有償・無償でレンタルしてくれます。

また、対応ルーターを購入する場合でも現在市販されているルーターはほとんどすべての規格に対応しています。

よって、「IPv4 over IPv6」のサービスを使ってみるのは非常に簡単です。

ここでは、これらすべてをセットで提供しているおすすめプロバイダーを紹介します。

これだけ揃ったプロバイダーをご紹介

  • NTT東西への「IPv6オプション」利用登録を代行してくれる
  • 「IPv4 over IPv6」対応サービスを提供している
  • 「IPv4 over IPv6」対応ルーターを(無償)貸してくれる

安くて速いフレッツ光コラボ「enひかり」

「IPv4 over IPv6」サービスを提供しているフレッツ光コラボはたくさんありますが、安さと速さでおすすめは「enひかり」です。

比較的新しいプロバイダーサービスですが、特徴として以下の点があります。

「enひかり」の特徴

  • 業界最安の月額料金(マンション向け3,300円/月、戸建て向け4,300円/月)
  • 契約期間の縛りなし、解約時違約金なし
  • 「v6プラス」と「Transix」のどちらか選べる
  • 「v6プラス」での固定IPv4アドレスサービスに対応
  • 格安SIM「UQモバイル」とのセット割「勝手割(100円/月の割引)」

業界最安級料金と契約期間の縛りなし

安いフレッツ光も契約期間の縛りのないフレッツ光もありますが、「enひかり」はその両方を提供している数少ないプロバイダーです。

月額料金で「マンション向け3,300円/月」「戸建て向け4,300円/月」はフレッツ光コラボ最安です。

そして、この最安のフレッツ光コラボが「契約期間の縛りなし」で利用可能、使ってみて満足できないならいつでも無料で解約できます。

この「安くて気軽に解約できる」といのが「enひかり」の最大の特徴です。

「v6プラス」と「Transix」が選べる

「enひかり」は「IPv4 over IPv6」サービスとして「v6プラス」と「Transix」を提供、どちらかを選ぶことができます。

「v6プラス」「Transix」どちらも特徴がありますが、自分にあうサービスを選択可能(迷ったらv6プラスでよいでしょう)。

「v6プラス固定IPv4アドレス」サービスに対応

ゲームをする人や自宅サーバー・ウェブカメラなどを利用している人には朗報なのが「v6プラス固定IPv4アドレス」サービスを提供している、という点です。

フレッツ光の使い方によっては自宅ルーターのポート開放が必要となる場合があります。

しかし「IPv4 over IPv6」では仕組み上自由にポート開放することができません(ある程度のポート開放は可能)。

この問題に対応する仕組みとして「v6プラスであっても自宅ルーターに固定IPv4アドレスを付与する」というオプションがあります。

この「v6プラス固定IPv4アドレス」サービスに対応している数少ないプロバイダーが「enひかり」です。

UQモバイルセット割「勝手に割」適用可能

ちょっと面白いサービスがUQモバイル「勝手に割」です。

UQモバイルは速くて安いと人気の格安SIMサービス、そしてenひかりはUQモバイルとのセット割引きとして「勝手に割」を提供しています。

割引額は100円/月と少額ですが、enひかりもUQモバイルも月額料金が安いので「さらにセットで100円割引」はちょっとうれしいサービスです。

「enひかり」の特徴

  • 業界最安の月額料金(マンション向け3,300円/月、戸建て向け4,300円/月)
  • 契約期間の縛りなし、解約時違約金なし
  • 「v6プラス」と「Transix」のどちらか選べる
  • 「v6プラス」での固定IPv4アドレスサービスに対応
  • 格安SIM「UQモバイル」とのセット割「勝手割(100円/月の割引)」

「ドコモ光」ドコモ光セット割適用

ドコモのスマホをご利用なら自宅の光回線を「ドコモ光」にすることで「ドコモ光セット割」が適用されます。

「速いドコモ光」ならGMOとくとくBB

ドコモ光は多くのプロバイダーがサービスを提供していますが、おすすめは「GMOとくとくBB」が提供しているドコモ光です。

GMOとくとくBB×ドコモ光の特徴は「v6プラス提供、ドコモ光の中で一番速さにこだわっている」という点です。

GMOとくとくBBが無償提供しているレンタルルーターは他社が提供しているものより上位機種のルーターとなります。

インターネット側(WAN側)のスループット(実行通信速度)も速く、またWi-Fi接続速度も速い、という特徴があります。

さらに速さに自信があるのか「100Mbpsでない月は100円相当のポイント還元」というサービスまでやってます。

GMOとくとくBB×ドコモ光の特徴

  • v6プラス対応
  • 無料レンタルルーターが一番高性能
  • 通信速度が遅ければ(100Mbps以下なら)100円返金
  • 高額キャッシュバック(最大20,000円)

「安いおトクなドコモ光」なら@nifty

ドコモ光を提供するプロバイダーは契約者に対してさまざまなプロバイダーサービスを提供しています。

契約時の高額なキャッシュバックもその特典の一つです。

キャッシュバックにこだわるなら、おすすめは「@nifty with ドコモ光」です。

ドコモ光を提供するプロバイダーの中で、もっともキャッシュバック条件が緩く高額キャッシュバックを提供しています。

もちろん、対応ルーターも無料レンタルしてくれます。

@nifty with ドコモ光の特徴

  • v6プラス対応
  • 対応ルーター無料レンタル
  • 高額キャッシュバック(最大20,000円)の条件が一番緩い

「BIGLOBE光」auスマートバリュー適用

auスマホをご利用なら自宅ネット回線とのセット割引「auスマートバリュー」が適用される光回線を選ぶと良いでしょう。

auスマートバリューの適用回線として代表的なのが「auひかり」ですが、auひかりはおすすめできません。

auひかりがおすすめできない理由

auひかりはau独自の光回線網であり、フレッツ光回線網ではありません。

もし、将来的にスマホをドコモやソフトバンクに乗り換える場合、auひかりも解約そしてフレッツ光コラボ(ドコモ光・ソフトバンク光)への乗換が必要となります。

この場合、auひかりの解約に伴う撤去費用が28,800円必要、そしてフレッツ光の工事費用がまた必要となります。

フレッツ光コラボ「BIGLOBE光」がおすすめの理由

auスマートバリュー適用可能なフレッツ光コラボとして「BIGLOBE光」がおすすめです。

BIGLOBE光ならフレッツ光コラボなので、将来ドコモ・ソフトバンクに乗り換えてもプロバイダーをドコモ光・ソフトバンク光へ事業者変更するだけで乗り換えることができます。

また、BIGLOBE光なら家族向け割引の「auスマートバリュー」と若い人向け割引の「auセット割」の両方に対応しています。

これらの点から、auスマホをご利用の方へのおすすめ光回線は「BIGLOBE光」となります。

BIGLOBE光の特徴

  • IPv6オプション対応
  • 対応ルーター無料レンタル
  • auスマートバリュー対応(家族向け割引)
  • auセット割対応(若い人・単身者向け割引)

「ソフトバンク光」おうち割適用

ソフトバンクのスマホをご利用なら光回線は「ソフトバンク光」で「おうち割」適用となります。

ソフトバンク光では独自の「IPv4 over IPv6」サービスである「IPv6高速ハイブリッドIPv6/IPoE+IPv4」というサービスを無料提供しています。

そして、「IPv6高速ハイブリッドIPv6/IPoE+IPv4」の対応ルーターとなる「光BBユニット」は別途有償オプションとなります。

ソフトバンク光の特徴

  • 「IPv6高速ハイブリッドIPv6/IPoE+IPv4」対応
  • 対応ルーター(光BBユニット)レンタル(500円/月)
  • おうち割光セット対応

「お試し利用してみたい」プロバイダーだけ代えてみる

「Transix」をお試しできる「INTERLINK ZOOT NATIVE」

INTERLINKが提供しているプロバイダーサービス「INTERLINK ZOOT NATIVE(ずっとネイティブ)」はDS-Lite方式のTransixを利用可能です。

プロバイダーサービスのみの提供なので、別途フレッツ光回線の契約が必要、または現在フレッツ光コラボをご利用の方が2つ目のプロバイダーとして利用することができます。

「INTERLINK ZOOT NATIVE」の特徴は以下の点です。

INTERLINK ZOOT NATIVEの特徴

  • Transix(DS-Lite方式)対応のプロバイダーサービス
  • 月額1,000円(別途フレッツ光回線が必要)
  • 最大2か月間の無料お試しができる
  • 最低利用期間・解約違約金なし
  • 別途「DS-Lite対応ルーター」が必要

このように「最大2か月間無料お試し」が利用できる点が特徴です。

現在ご利用のフレッツ光回線が「夜になると遅くなる!」「IPv4 over IPv6を試してみたい!」という方には魅力的なサービスです。

2か月間無料で試してみて効果があれば継続利用すればよいし、あまり効果が感じられなければ2か月以内に解約すれば完全無料です。

「v6プラス」をお試しできる「GMOとくとくBB v6プラス」

また、「v6プラス」をプロバイダーサービスとして提供しているのがGMOとくとくBBの「v6プラス」です。

こちらは無料お試しはできずに最低利用期間が2年となるため、「お試し」はできません。

しかし、「v6プラス対応ルーター無料レンタル」「高性能な対応ルーターを提供」と割とサービスは良いです。

GMOとくとくBB「v6プラス」の特徴

  • v6プラス(MAP-e)対応のプロバイダーサービス
  • 月額991円(別途フレッツ光回線が必要)
  • 高性能ルーター無料レンタル
  • 最低利用期間2年
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